FX:利益の増減は決済で決まる~EAで検証
こんばんは。
Do. です。
今日は遅い時間の投稿になりました。
平日は押し目買い戻り売りのバイナリーとFXロジックの検証を行っていたので
RangeBreak_EAのバックテストのデータ収集を昨夜からずっとやっていました。
そのバックテストのデータを使って
今日のテーマの決済についてお伝えしていきます。
FXのロジックの中では、エントリータイミングが重視されているように感じますが
実は、一番大切なのは決済タイミングなんです。
同じところでエントリーしても、
決済タイミングによって、利益額は大きく変わってきます。
特に、明確なルールを作らないで決済を行うのは
完全にNGです。
まず、決済ルールを決めてから取り組んで下さい。
そうしないと無駄な時間とお金を使うだけなので
やらないほうがいいです。
メンタルの影響を圧倒的に受けるのが決済です。
ルールを決めないで、
いきあたりばったりでプラスを継続できるほど
FXは甘い世界ではありません。
では、その決済にはどのような種類があるか見ていきましょう。
・固定リミット(利確)・固定ストップ(損切り)
・建値決済
・トレイリングストップ
・分割決済
まだまだ他にも決済方法はありますが、
一般的なものを並べてみました。
これらの決済方法を、ロジックや状況に合わせて使い分けていきます。
それでは、もう少し掘り下げていきますね。
・固定リミット(利確)・固定ストップ(損切り)
最も基本的な決済が、固定リミット・固定ストップです。
エントリーした時にストップとリミットを設定して
あとはどちらかにレートがヒットするまで待つ決済方法です。
非常にシンプルで検証もしやすく優位性を確認しやすいので
決済方法の基本となります。
・建値決済
メンタルも楽になる決済方法です。
有効に使うことが出来るロジックの場合は、
是非、取り入れたい決済方法です。
ある程度利益が伸びた段階で、
ストップを建値(エントリーしたレート)、あるいは
建値+数pips(スプレッドの考慮や微益確保)に移動することで
負けを無くす決済方法です。
とても有効な方法ですが、
むやみに使いすぎると、利益を伸ばすことができなくなるので
そのバランスがポイントになります。
・トレイリングストップ
MT4にもデフォルトで使えるようになっていて
とてもメジャーな決済方法です。
レートが含み益が大きくなる方向に伸びると
ストップも同じ割合で動く形が通常のトレイリングストップですが
これだと、チャートの環境認識は全く無視となります。
ただ、数字の上で設定しているだけです。
そのため、私はトレイリングストップは使いません。
もし、私がストップを動かすとしたら、
チャート上、優位性を感じられる場所に移動します。
例えば、ロングポジションの場合は、直近の押し目の安値の少し下あたり、
という形です。
そのレートを割ったら、方向が転換した可能性が高いと思われるポイントになります。
・分割決済
使い慣れるには時間がかかりますが
結果を平準化する方法として有効です。
相場の行く先は誰にもわかりません。
投資全体でポートフォリオを組むのと同じように
一回のトレードでも、決済タイミングを複数回に分けることで
リスク、リターンを分散させることができます。
MT4の通常の決済方法では、簡単に分割決済をすることができないので
エントリーを複数回に分けると楽です。
例えば、1回のエントリーを半分ずつ決済したい場合、
最初からロット数を半分にして連続で2回エントリーします。
そうすれば、半分決済したいタイミングで
片方のポジションを決済すればいいだけです。
これで、決済時に注文画面を出してロット数を入力する必要はなくなります。
HLトレード検証用EAで色々な決済を試してみる
HLトレードの補助ツールとして開発しているRangeBreak_EAには、
様々な決済方法を搭載しています。
これが、現在搭載している決済方法です。
まだ増える予定です^ ^
はや逃げ決済と逆ブレイク決済は、環境認識を使った決済方法です。
例えば、4時間足でトレードをしている時に
1時間足で逆方向へのブレイクが起きたら決済、という形で
他の時間足を決済判断に使うことができるようにしています。
エントリー時に環境認識が大切、ということと同じように
決済時にも環境認識を行うことでそのタイミングをはかることは可能です。
また、自分で環境認識を行って、
決済したい場所にラインを引けば、そのラインで決済することを可能にする
ライン決済機能も搭載しています。
これらの決済方法の中で、固定のリミット・ストップと
SL移動の2つを同じチャートで比較してみました。
動画と画像で、見比べてみて下さい。
・固定のリミット・ストップ
・SL(ストップ)移動
このタイミングでは、SL移動(+30pipsの含み益でストップを建値+5pipsに移動)を行ったほうが+5pipsで
固定のストップ・リミットのほうは-50pipsの結果となりました。
だから、ロジックとして、「SL移動が有効」という単純な話ではありません。
もっと俯瞰してその決済方法の全体像を把握する必要があります。
例えば、上記の画像の下に表示されている折れ線グラフを見るだけでも
それぞれ特徴の違いがわかりますよね。
いろいろな決済方法でバックテストを行うことで、
ロジックとの相性を考える上でのヒントを得ることができます。
・
・
この決済方法を長期間継続した時の結果はどのようになるのか。
その過程の損益曲線はどのような形状になるのか。
純利益と最大ドローダウン、そして勝率とPL(プロフィットファクター)との関係はどうか。
・
・
これらを確認して総合的に判断していく必要があります。
下記のエクセルファイルを見て下さい。
2020年1月から2021年8月までの1年8ヶ月間の結果では
SL移動をしないほうがいい結果になっています。
このように、客観的なデータを確認した上で
それぞれのトレードの状況に合わせて、
ルールに基づいた裁量判断で、決済方法を使い分けていくのがいいです。
EAと裁量のハイブリッド。
これが一番おもしろいです。
先週お伝えした押し目買い戻り売りのロジック(プルバックロジック)も
ほぼ完成しました。
ダマシが少ない1時間のバイナリーにも使えると面白いな、
と思っています。
インジケーターのプロトは本日、完成して届きましたので
FXでも使えるようならRangeBreak_EAに搭載予定です。
引き続きバックテストを繰り返します^ ^