リスクを抑えてナンピンEAを自在に操る運用方法
こんにちは。
Do. です。
先週、ブレイクインサイドバーEAのナンピンを使った運用方法について
実験結果をお伝えしました。
その後の動きと、今週から始めたとても興味深いもう一つの実験結果を書いていきます。
動画でも、より詳しく話しているので、後ほどご覧ください。
先週お伝えした結果をもう一度掲載しますね。
ストップを入れていない状態で、2ポジション目以降のナンピンポジションを持った場合は
プラスマイナスゼロで逃げる設定です。
こちらは、設定を変更しないで、今週もそのまま継続してみました。
その結果はこのようになりました。
大きく上に出ているところが3ヶ所あります。
これが複数ポジションを持って含み損が大きくなった場面です。その中でも、最も大きな含み損を持ったのがGBPJPYで5月4日の下記の場面です。
100pipsを超える急落で、合計7ポジション持っています。
最終的には反転して逃げることが出来ていますが、複数ポジションを等間隔で持つ場合は、このようなリスクにいつ遭遇するかわからないので、ロット数の管理には細心の注意が必要です。
では、今週から実験を行っている2つの方法をお伝えしますね。
一つは、先週も少しお話をした、ストップを入れて最大2ポジションまでの限定バージョンです。
2ポジションを持った場合も、プラスマイナスゼロで逃げるのではなく、利益を狙うパターン。
結果はこうなりました。
テストを開始したのが5月5日の日本時間午後3時くらいなので、2日半の結果で2%弱の利益は十分な結果です。
今日の考察でも、ブレイクインサイドバーEAの基本となる上位足の環境認識を使って、手動で稼働タイミングを考える半自動売買という使い方はひとまず横においた上でのフルタイム自動運用での結果です。
履歴の一部を見るとこのようになっています。
20pipsの利確と、30pipsの損切りがバランスよく入っていて、トレンド戦略の一つの形は作り出すことが出来ています。
この結果に、上位足の環境認識を加えることで、勝率を上げて利回りを良くすることが可能になります。
1ポジションのみでシンプルに勝負するのがブレイクインサイドバーEAの使い方の基本ですが、
このように、2ポジションを使ってストップを入れながらリスクをおさえてプラスの利回りを狙っていくと、1ポジ目(トレンドを狙うプランA)がうまく行かなかった場合のプランBがあるので、安心して相場に臨むことができるようになります。
ちなみに、パラメーターはこの様に設定していました。
(スペシャルマーチンストップロス:20pips、最大ポジション:2、複数ポジションリミットレバレッジ倍率:0.5)
次に、もう一つの実験結果です。
私は、この結果には非常に大きな可能性を感じているので詳しくお伝えしていきます。
まずは途中経過と最終結果をご覧ください。
・5月3日(月)~5月6日(水)
グラフだけを見るととんでもなく安定した右肩上がりです。
2ポジションを持ったときも1ポジ目と同じ利益を目指す設定なのでこのようになります。
ただ、ここで注目しなければならないのは上の方にある FloatingP/Lです。これは、オープンポジションの含み損、含み益の合計を示す値ですが、画像をキャプチャした時点で-79,129円ときな含み損を抱えている状態。
ただ、すでに確定利益が114,135円あるので、含み損を全て決済してもプラスにはなる状況です。
では、この含み損の中身を見ていきますが、その前に、この仕様でのパラメーター設定を掲載しておきます。
(スペシャルマーチンストップロス:5000pips、最大ポジション:2、複数ポジションリミットレバレッジ倍率:0.5)
先程の設定との違いは、ストップロスだけですね。
-30pipsで確実に損切りを行うのか、それとも、5000pipsというありえない数字を入れてストップロスにかからないようにするのか。
今回はストップロスにかからないようにしているので、エントリー後に逆行された場合は、含み損が大きくなっていきます。
その結果が、先程の FloatingP/L:-79,129円となっている、ということになります。
では、その含み損がどうなったか、週末の結果を見てみますよう。
FloatingP/L:-26,935円となっていますので、5万円以上の含み損が減少したことになります。
上のグラフと比べると複数ポジションを持つことで含み損を決済したギザギザができていますね。
こちらも、口座履歴の一部を掲載します。
ストップロスを30pipsに設定した履歴との違いは一目瞭然ですね。
こちらの履歴にはストップロスにかかった赤背景色がありません。
では、どのようにして含み損を解消していったのか?
その答えをチャートでお伝えします。
・AUDNZD:4ポジションで利確
・CHFJPY:4ポジションで利確
・EURGBP:3ポジションで利確
「あれっ? 最大2ポジションの設定なのに、どうして3ポジション、4ポジション持っているの?」
という疑問がでてきますよね。
まさにここが、この戦術の最重要ポイントになります。
まずは、2ポジションしか持てない設定にしておく。
そうすると、大きく逆行された時に含み損を抱えたとしても
ポジション数が2つしか無く、ロット数も限定されているので、含み損が二次間数のように急激に大きくなることはありません。
この先は裁量での判断になります。
ある程度時間が経過すれば、そのまま何もしなくてもレートが戻ってきて利確する場合もあります。
最初にお伝えしたGBPJPYで7ポジションを持った場面がありましたよね。
非常にわかりやすいので、複数ポジションを持った先程の画像と、今回の2ポジション戦術でのチャートを比べてみてください。
・GBPJPY:最大ポジション15(実際は7ポジション)
・GBPJPY:最大ポジション2
結果としては両方とも利確していて、利益額は7ポジションを持ったチャートのほうが大きいです。
でも、どちらが安心でしょうか?
答えは明快ですよね。
含み損がどんどん膨らんでいく様子は、リスクの大きさを覚悟していたとしても気持ちの良いものではありません。
このGBPJPYの場合は、レートが戻ってきたので2ポジションのままで利確していますが、このように短期間で戻ってこない場合は、上位足を確認しながら追加でポジションを入れていきます。
それが、先程の3つの通貨ペアになります。
順序立てて説明していきますね。
3つの通貨ペアの中で、EURGBPを例に、上位足を見ていきましょう。
・EURGBP:1時間足
・EURGBP:4間足
・EURGBP:日間足
1時間足には3ポジションをわかりやすく記入しました。
1時間足ではレンジの上限に近づいてきたタイミングで、パラメーターの最大ポジション数を15に変更することで3ポジション目を持ちました。
今回は実験で15に変更しましたが、安全を見るとしたら、まず、3に変更することで1ポジションだけ追加で入れてみる、その後様子を見て4から5へと変更していく、という形が良いと思います。
4時間足を見ると、レンジ上限に何度も上値を抑えられている強い抵抗帯があることがわかります。
日足では下落トレンドの戻り目のタイミングで100SMA(ピンクのライン)に近づいているところです。
これらの上位足のチャートを見て総合的に判断すると、上には強い抵抗帯があることで3ポジ目をエントリーするにはちょうどいいタイミング、ということが言えます。
機械的に等間隔で3ポジ目、4ポジ目とエントリーしていくよりも、抵抗帯の近くまで待って3ポジ目を入れることで3ポジ合計の加重平均も高い位置に持ってくることが出来ますので反転時には利確ポイントが近くなります。
利確した後は、その通貨ペアではノーポジションになるので、最大ポジションの設定を2に戻すことを忘れないようにしてください。
あとは、これの繰り返しです。
いかがでしたか?
この、「2+」と名付けた戦術。
私は非常に面白いと感じています。
最初の設定は2ポジションまでしか持てないようにしておいて、1ポジ目のみでの利確(プランA)と2ポジ目を加えた利確(プランB)を目指す。
それでも利確できない場合は、しばらく様子を見て、上位足の環境認識を行いながら3ポジ目以降(プランC)の戦術を練っていく。
もちろん、プランCが機能しない場合も出てきますので、プランC自体をゆっくりと一つづつポジションを増やして行うなどの工夫、そして、最終の逃げ場を決めておくことも大切です。
まだまだたくさんの戦術が考えられると思いますので、何か面白い方法を見つけた方は是非教えて下さいね。