チャートから感じる息遣い

原宿でアイヌの知恵について考えてみる

 

久しぶりの東京出張で原宿の猿田彦珈琲で書いています。

和菓子のお盆に古い家具(?)を使っているのが楽しいですね^ ^(上の写真)

原宿は思い出深い場所で、本当に久しぶりです。

建築をやっていた頃、20代でラジオなどのスタジオをいくつか作りましたが、

その始まりとなったのが、この原宿に作ったスタジオでした。

 

今日は建築や自然、そしてチャートの話も含めた

過去記事アーカイブです(出張中なので動画はありません)。

2012年08月29日30日の2日間の記事なので少し長めです。

 

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科学は事実の分析に過ぎない

10年近く前になります。
『木とつきあう知恵』という本を読んだのがきっかけでした。

ヨーロッパのオーストリアで製材業を営んでいる
エルヴィントーマさんが書いた本です。

厳冬期の新月の前後に伐採した木は
腐りにくく、くるいづらく、虫もつきづらいというのです。

これはすごい、と思いました。

科学的解明はされていないらしいのですが
新月の影響で酵素の活動がおとなしくなるからではないか
という説に、妙に納得ができました。

水分が少なくなるのかもしれない
という推測は容易にできました。

そこで、含水率がどれくらい変わるか知りたくて
実際に新月と満月のときに木を伐採して
含水率を測ってみたくなりました。

知人にお願いして
山の木を20本ほど切らせてもらったのです。

久しぶりにチェンソーを持って山に入りました。

2月に伐採して、倒したまま山で乾燥させました。

7月に山から出して人工乾燥させて
含水率を測ってみました。

工業試験場で頂いた旧式の乾燥機があったので
それで絶乾状態にして重さを測ったのです。

数字的には、確かに新月に伐採した木の方が
含水率は、わずかに少なかったのです。

ただ、本数が少ないので
信頼できるデータとは言えませんでした。

 

科学は事実の分析にしか過ぎないので
そんなに重要に感じてはいません。

事実として新月に切った木が住む人にとって
いい状態であることが確認できていれば
それでいいと思っています。

今では、諸説あっていろいろなデータも出てきています。

そんなことよりも
この話題が広がることで、自然や木について、
いろいろなことを感じるきっかけになればいいと思っています。

新月の木でつくられたといわれる
バイオリンのストラディヴァリウスやアルペンホルンが
素敵な音を奏でる。

闇伐りの木が使われたといわれる法隆寺が
世界最古の木造建築として残っている。

その事実があればそれでいいのかなと。

実はこの実験をした時
私なりにもう一つ試してみたことがあります。

とても面白い結果になりました。

 

チャートから感じる息遣い

新月の木の伐採を実験した時に試したこと。

それはアイヌの知恵でした。

アイヌは木を切る時
すぐに切り倒さなかったそうです。

まず、木の根元の周囲に切り目を入れます。

そのままでしばらくおいておきます。

そうすると、木が枯れます。

そのあと切り倒して運んでくるのです。

木が立ち枯れ状態になって水分が抜けると
とても軽くなります。

運びやすいし、
乾いているのですぐに薪にできます。

 

水分と栄養を運んでいる生きている導管は
木の周囲にあります。

そこを切ることによって
立ち枯れ状態にするわけです。

これは、切り倒して葉がらしをするのが
いいとされている今の林業の常識を
くつがえす程の可能性があるような気がしています。

新月伐採をするとき
実際に1本やってみました。

2月にチェンソーで木の根元の周囲に
深さ数センチの切り目を入れました。

そして、7月までそのままにして
立ち枯れ状態になったあと伐採しました。

 

結果は、この木が全ての木の中で
一番含水率が低かったのです。

 

もちろん、たった1本の実験なので
データとしては意味がありません。

しかし、たった1本でもこの事実を知っただけで
私にはとても意味があるものでした。

自然と共に生きた先人の知恵。

私達はとんでもないことを
知らないで、日々暮らしているのかもしれないですね。

 

分析や技術開発はもちろん必要です。

その恩恵を受けて私たちの今の暮らしが成り立っていることに
疑いの余地はありません。

ただ、その大元には自然の壮大な営みがあることを
感じる感性を持ち続けていたいと思っています。

科学は事実の分析にすぎないからです。

 

チャートも同じです。

ツールはとても役に立ちますし、私も頼りにしています。

しかし、あくまでも事実を分析して作ったツールに過ぎません。

全ての答えは、相場という大きな世界の営みを紡いでいる
人の心の中にあります。

そして、それはチャートにすべて現れています。

その感覚を忘れなければ
チャートから人の息遣いのようなものを
感じられるようになってきます。

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「すべての答えはチャートにある」

この気持は今でも変わりません。

 

いや、更にその思いが強くなったと言う方が正しいかもしれません。

チャートの息遣いに心を向ける。

それをひたすら繰り返している毎日です。

 

秒足を使ったバイナリーの検証は引き続き行っています。

組み合わせがとてもたくさんあるので

数週間かけてじっくりと見ていきます。

結果が見えてきたら報告しますね。