【 FX 】「わからない」ことを認めて身体で覚えていくとチャートが見えてくる

【 FX 】「わからない」ことを認めて身体で覚えていくとチャートが見えてくる:2018.05.05 今週の振り返り

 

おはようございます。

Do. です。

 

最近の米雇用統計はそれほど大きな動きにはならないことが多いです。

昨夜もそうでした。

 

一度、急落しましたが、その後は反転。

急騰しましたが、結局は 4 時間足の SMA800 をとらえるところまで

行くことはできないで週末を迎えています。

 

NYダウは +1.39% と大きな伸びでしたが

ドル円の上値は抑えられた感じです。

 

110 円をわずかに捉えた今週。

このチャートポイントを大きく超えること無く終わりました。

 

来週、さらなる上昇エネルギーが出てくるのかどうか。

燃料切れで落ちてきてしまうのか。

 

4 時間足の SMA800 と合わせて見ていきましょう。

 

 

今日の動画は自然道の話です。

 

橋本治さんの『「わからない」という方法 』という新書から

職人トレーダーの真髄へと話を展開しました。

 

橋本さんの本からの抜粋です。

 

*******************************************************************

 

「 わからない 」をスタート地点とすれば、「 わかった 」はゴールである。

スタート地点とゴール地点を結ぶと、「 道筋 」が見える。

 

「 わかる 」とは、実のところ、「 わからない 」と「 わかった 」の間を結ぶ道筋を、

地図に書くことなのである。

 

「 わかる 」ばかりを性急に求める人は、地図を見ない人である。

常にガイドを求めて、「 ゴールまで連れて行け 」と命令する人である。

 

その人の目的は、ただゴールにたどり着くことだけだから、

いくらゴールにたどり着いても、途中の道筋がまったくわからない ―― だから、

人に地図を書いて、自分の通った道筋を教えることができない。

 

「 わかった 」の数ばかり集めて、しかしその実「 なんにもわからない 」のままでいるのは、

このような人である。

 

*******************************************************************

 

先日、大阪ガスを退社して滋賀大学データサイエンス部の教授に着任された河本薫氏。

NHKプロフェッショナルで大阪ガス時代の河本氏の現場担当者とのやり取りに

とても興味深いものがありました。

 

河本さんのチームが分析して AI で答えを出したガス機器の故障への対応が

現場では採用を見送られる、という内容です。

その時の現場担当者の声としては、

答えが正解だったとしても、そのロジックがわからないブラックボックスのままでは

気持ちが悪くて使えない・・・

 

AI が社会の中で一般的になるにつれて、

この、ブラックボックスがどんどん増えていくことへの危惧感。

 

「 わかった 」の数は増えても、実は「 なんにもわからない 」のままでいることへの違和感。

人の本能はそれを敏感に察知するようです。

 

私が半自動売買システムのロジックをすべて公開しているのも同じ理由です。

本当に「 わかった 」ものしか人間は使いこなすことができない、と感じているから。

 

 

橋本さんは最後にこのように締めくくっています。

 

*******************************************************************

 

私は、自分の脳はあまり信用していないが、

自分の身体性だけは、全面的に信用しているのである。

 

信用して、「 俺の身体は頭がいい 」と、マジで思っている。

 

すべての経験と記憶のストックは、私の身体にキープされているからである。

 

「 自分の身体はなんと役に立つ身体だ 」と思っていることだけは確かである。

 

― 中略 ―

 

サナギを羽化させるために脳がするべきことを、私は一つだけ知っている。

 

「 自分の無能を認めて許せよ 」―― ただこればかりである。

 

 

*******************************************************************

 

頭で考えたことはすぐに忘れてしまいますが、

身体で覚えたことは自分の一部になります。

 

 

トレーダーは職人である。

 

 

これが私の持論です。

 

毎日チャートを見続け、ラインを引き続けることで

身体に植え付けられた記憶は、忘れることが出来ません。

 

 

無能を圧倒的に認め、身体にまかせる。

 

その先にしかない扉。

これを開いていきましょう。